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シュウト
お、帰ってきたか

さっきのイスに戻ると、シュウトくんが座って待っていた。

シュウト
なんかいいのあった?

紗奈
うん、可愛いの、みつけちゃった

シュウト
そっか、よかったな

にこっと笑うシュウトくん。

カナト
だいぶ暗くなってきたし、そろそろ花火大会の時間かな?

シュウト
んーどこか穴場の場所ねえかな…

紗奈
い、今から探してもないんじゃ

シュウト
んーでもここじゃ人の頭しか見えなさそうだなー

カナト
少し、場所を変えてみようか

紗奈
そうだね

場所移動をしようと歩き出した、その時、

子供が走ってきて派手に転び、

私とカナトさんの服にかき氷がびちゃーっとついてしまった。

女性
す、すみません…

謝ってくる母親らしき人物。

紗奈
あ、大丈夫ですよ。水で洗えばすぐ取れると思うので…

紗奈
私、ちょっとお手洗いの水道に行ってくるね

カナト
俺も

女性
本当にすみませんでした

子供
お兄ちゃん、お姉ちゃんごめんなさい…

カナト
気にしないで。怪我は大丈夫?

子供
うん…!
カナト
そう、よかった

謝ってきた子供の頭を優しくなでるカナトさん。

シュウト
んじゃ俺ここで待ってるな

紗奈
うん。なるべくはやく戻るね

シュウト
おう

 

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