律
…ラビ、どうしたらいいと思う?
そこにラビがボンっと姿を現す。
ラビス
クスクス。紗奈ちゃんこんにちはー
紗奈
ラ、ラビ…
紗奈
あなたカナトさんに魔界送りにされたはずじゃ…
ラビス
あっはは、まさか
ラビス
一旦自分で戻ったんだよ。面倒そうだったから
紗奈
な…
ラビス
クスクス、残念だったね
思わずラビをにらむ私。
紗奈
りっちゃん、こんなやつ、信用しちゃだめだよっ!
私の大声に、ちょっとだけ面食らうりっちゃん。
律
…そうかもしれないけど…
律
…僕の世界で紗奈が死んだことは事実で、ラビは本当に紗奈が生きている世界に連れてきてくれた
律
だから…きっと君が危ないのも、本当だと思う…
紗奈
う、うーん…
紗奈
確かにそういわれればそうなんだけど…
律
ところでカナトさんって誰…?
律
僕の世界の紗奈の近くには、カナトとか言う人物はいなかったと思うんだけど…
紗奈
(ああ、パラレルワールドのりっちゃんは、カナトさんには会ってないのか…)
律
…そいつ、やばいやつじゃないよね…?
紗奈
う、うん…カナトさんは…大丈夫だよ。変な人じゃないよ
紗奈
…なんとなくだけど
律
ふぅ…紗奈にかかると割とどんな人でもいい人になっちゃうから、当てにならないな…
紗奈
う…
紗奈
(さすがパラレルワールドとはいえ、りっちゃんはりっちゃんだ…)
紗奈
(私のこと、よく分かってる…)
紗奈
で、でもカナトさんは、きっと、悪い人じゃないよ…
律
…そう