結局カフェ近辺と倉庫ぐらいしか手掛かりはなく、
今日はカフェと倉庫の近くに向かうことに。
律
今日だめだったら、探偵に頼んで男を探してもらうことも考えた方がいいかもしれないね
律
あんまりおおっぴらにしたり、自分たち以外を混ぜるのは良くないと思って、言い出せなかったけど…
紗奈
うん…
カフェの近辺と言っても、闇雲に探しても見つからないと思ったので、
私たちはパラレル紗奈がバイト先から家に帰る際、
使っていたであろう道などを辿ってみたり、
いろいろと焦点を絞って男を探すことにした。
…しかし男を見つけだすことはできなかった。
…次に倉庫に着いた時には、
辺りはもうかなり暗くなっていた。
紗奈
だいぶ暗くなってきちゃったね…
紗奈
りっちゃん、今日はもう帰ろうか…
律
……
…と、そこに倉庫から出てくる人影が…。
律
……!
りっちゃんに体を引っ張られ、建物の影に身を隠す私とりっちゃん。
律
あいつだ…
紗奈
え…?
紗奈
……
紗奈
ほんとだ、りっちゃん、あいつ、あいつだよ…!
律
やっと見つけた…
紗奈
ど、どうしよう?りっちゃん…
律
……
考える間もなく、男は車に乗り込み、車は発進してしまった。
紗奈
……そ、そんな…やっと、やっと…見つけたのに…
律
……。ラビ、頼む
ラビス
OK~♪
紗奈
え…?
そういうとラビはりっちゃんの体に入り込み、
私を抱きかかえると、空を飛んだ。
ラビス
それじゃ、あいつを追いかけるね♪
律
頼む
紗奈
(あ、あわわわ…)
紗奈
(そ、そうだった…こっちには、ラビがいたんだった…)