3-2

ラビス
でも、カナトとはさー。恋人同士は難しいんじゃないかな

紗奈
ど、どうして…?

ラビス
んー住む世界が違うっていうか…。カナトは僕と同じイレギュラーだからね~

ラビス
だからさ、僕にしておきなよ

紗奈
ちょ、それじゃ矛盾してるじゃない。たった今、同じイレギュラーだって…

ラビス
僕は世界が歪もうが何が起ころうが”ことわり”なんて徹底的に無視出来るけど、カナトは世界の歪みを作るようなことはできないんじゃないかなー

ラビス
カナトが望む望まないに関わらず。なにせパトローラーだからね

ラビス
まあそもそも、紗奈ちゃんとは別に、好きな人がいるかもしれないしー

紗奈
……

気が付いたら、涙がぽろぽろとこぼれおちていた。

ほとんど、想像と自分の理想で固められた、恋に恋したような、
そんな想いかもしれないけれど…。

ラビス
ふうん…そこで泣くんだ…

紗奈
……

紗奈
自分の気持ち、よく分からないよ…

ラビス
…カナトに、会わせてあげようか?

紗奈
できるの?そんなこと

ラビス
うん、でもね、辛い思い、することになっちゃうかもね

紗奈
……

紗奈
(それでも…会いたい…)

紗奈
(会って、もう一度自分の気持ち、確かめたい…)

ラビス
…じゃあまず目をつぶって。カナトのこと思い浮かべて

紗奈
う、うん…

ラビス
…それじゃ入口を開くよ

 

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