救急車がきた。
りっちゃんが運ばれていく。
…私も病院まで一緒に乗っていくことに。
紗奈
りっちゃん…りっちゃん…
頭がくらくらした。
さっきまで…一緒に笑いあっていたのに…
りっちゃんを刺した…
あの男は…一体、誰…?
……
……
私が、ブザーを鳴らしたから…
男を刺激したから…
男はりっちゃんを刺してしまったの…?
私が…。
私の…せいで…。
だ、だめ…。
そんな風に考えてたって、りっちゃんの傷が治るわけじゃない…。
気を、確かにもたなきゃ…。
……
涙がにじむ。手が…震える…。
りっちゃん…りっちゃん…お願い…無事でいて…。