りっちゃんの世界の犯人の自供を待ちつつ、
手掛かりである倉庫やカフェの近くに何度か足を運ぶことに。
しかし特に何も見つからず、何か起こる気配もない。
紗奈
…ねえ、ラビス
紗奈
こっちの世界では何も起きないってことは?
紗奈
私、犯人と、知り合ってもいないしさ…
ラビス
んー?
ラビス
律が住む世界とすごく近いことは間違いないよ
ラビス
ただ、もしかしたら、なにかずれがあって2年後とか5年後とか、そんな感じになる可能性も否定できないね
律
お前…今すぐっていったじゃないか
紗奈
りっちゃん…。悪魔の言うことなんかまともに信じちゃだめだめ…
ラビス
んーでもほら、ここにいる紗奈ちゃんって、しばらくこっちの世界にいなかったでしょ?
ラビス
そのせいで、その日会うはずだったけど、会わなかった。ってことも考えられるよ
ラビス
この世界の紗奈ちゃんに、律はちょっと影響を与えちゃったんだよ?
ラビス
後は、律がつきっきりでいるせいで、紗奈ちゃんに手出し出来ないのかもしれないしさ
律
……
律
…ふぅ…。どうするかな…
律
いつまでも仕事を休んでいるわけにもいかないし…
律
流石にこの世界で働くわけにも…いかないよな。…こっちには、この世界の僕もいるからな…
律
ん…。こっちの世界の僕に…紗奈を頼めばいいのか…?
律
…でもこの世界の僕に頼むっていうのは、なんか嫌だな…
律
僕は僕自身で、紗奈を…。君を、守りたい…
そういうとりっちゃんはこちらを切なそうに見つめた。
紗奈
りっちゃん…