2-15

紗奈
はい、どーぞ

わーおいしそうだな

出来上がった料理をテーブルの上に置くと、

りっちゃんは子供のように目を輝かせた。

なんか…感動だな…紗奈の手料理が食べられるなんて…

…結局僕たち、一緒に暮らしたことは、なかったから…

そういうとりっちゃんは少しだけさみしそうな顔をした。

紗奈
ん、口に合うかどうか分からないけれど…

ありがとう、紗奈…

それじゃ、いっただっきまーす

スプーンを手にしたりっちゃんが、ビーフシチューを食べようとした、
その時、
急にりっちゃんの手が止まる。

紗奈
え、え、どうかした?

……

りっちゃんの視線はご飯を離れ、ベランダの方をみていた。

急に立ち上がり、りっちゃんはベランダの方へ。

そこには怪しい人影があり、

その人影は、りっちゃんの様子に気づくと、

逃げ出した。

…待て…!!

りっちゃんがベランダの戸を開け、人影に突進した。
人影はよろめく。

くそ…

人影は再び逃げだした。
りっちゃんも後を追う。

私も慌ててその後に続いた。

 

 

 

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