3-18

紗奈
(ふぅ…困っちゃったな…)

なにがなんだかよくわからないまま、

私は当てもなく小学校周辺をぶらぶらとうろついていた。

紗奈
(…どうしよう、だいぶ日も暮れてきちゃったし…)

紗奈
(カナトさんも…見つからないし…。グスグス…)

つむぎ
あれ?お姉ちゃん…?

紗奈
…!

声をかけてきたのは

昼間にあった小学生の子達だった。

紗奈
紬ちゃん、颯太くん、蓮くん…

どうしたの?…泣いてるの?

紗奈
(わ…小学生の子に泣いてるとこ見られるなんて、恥ずかしい…)

ごしごし、と目をこする。
なんか、悲しいことでもあった…?

紗奈
んっ…バスも電車もこなくて、どうしようかなーって…

紗奈
…この町って一体どうなってるの…?

つむぎ
え…お姉ちゃん…この町の人じゃなかったの…?

紗奈
え、う、うん…

紗奈
(なんだろ…今一瞬だけこわい感じが…)

つむぎ
じゃあうちにおいでよ、ね?

にこっと笑う紬ちゃん。

紗奈
(ん…気のせい…だよね…)

紗奈
行っていいの?

つむぎ
うん、おいでおいでー

そんな感じで私は子供達の家へと一緒に向かうことになった。

 

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