3-21

お姉さん、大丈夫だから…じっとしてて…

苦しいのは一瞬だけだから…

そういうと蓮くんは私に向かってダガーを振り下ろそうとした。

紗奈
……!

私はそのひと振りをかわす…。

颯太
あー…まだしびれが全身に回ってないみたいだね…

紗奈
ど、うして…

颯太
どうしてって…

つむぎ
……

ふと、辺りの様子が目に入る。
…さっきまでのかわいらしい雰囲気とは一変し、
部屋は足元から…
まるで火で燃えたように真っ黒に崩れ落ちていった…。

紗奈
……!

紗奈
(なに…これ…)

紗奈
……

紗奈
(…逃げなきゃ…。完全に、動けなくなる前に…)

立ち上がる私。体がピリピリする…が…。

紗奈
(…大丈夫、まだ動ける)

私は玄関に向かって走り出した。

 

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