3-51

紗奈
(私、カナトさんとキス、しちゃったんだ…)

紗奈
(し、しかも好きって……)

紗奈
(ああ…どうしよう…。なんか顔、合わせるの、恥ずかしいな…)

カナトさんの家に帰ってきてからお風呂に入り、
湯船でぶくぶくしながら、
私はそんなことを考えていた。

 

お風呂からあがり、部屋に戻った後も、
私は花火大会の出来事で頭がいっぱいだった。

紗奈
(ん…喉乾いちゃったな。台所に飲み物取りにいこっと…)

そこでばったりお風呂からあがってきたカナトさんに出くわす。

紗奈
カ、カナトさん…

カナト
あ、紗奈ちゃん

お風呂あがりのカナトさんは、妙に色っぽく、

その姿にクラッとなった。

カナト
俺、そろそろ寝るけど…

紗奈
うん…

カナト
今夜は、一緒に寝る?

紗奈
えっ!!??

紗奈
そそそそそれはちょっと、心の準備が…

私が慌てまくったせいか、
クスクスと笑うカナトさん。

紗奈
うぅ…

カナト
じゃあまた今度ね

カナト
それじゃ、おやすみ。紗奈ちゃん

そういうとカナトさんは私のおでこに、優しくキスをした。
その後カナトさんは隣の部屋へと入って行った。

紗奈
(ほわぁ…またキスされちゃった…)

涙で瞳がうるうるとなる。

紗奈
(両想いって…こんなに幸せだったんだ…)

紗奈
(…今日、一緒に寝ればよかったかな…)

紗奈
(いや、でも、寝るって…。おやすみ…するだけじゃないよね??)

私は顔がどんどん熱くなるのを感じながら

おふとんに、ばふっと沈んだ。

紗奈
(どうしよう…ドキドキがとまらないよ~…)

紗奈
(うぅ…体が…熱い…)

 

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