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ふと、見つけてしまった
カナトさんとシュウトくんの傷をみて苦しくなる。

紗奈
傷が…

シュウト
あー大丈夫だよ。俺ら治癒能力あるから

シュウト
ただちょっとお前優先で傷を治して、俺らは後回しになってるだけだよ

シュウト
まあこれくらい怪我のうちに入んねーし

紗奈
……

紗奈
(私…私の勝手な都合で、悪魔の力を気楽に使って、2人に怪我をさせてしまったんだ…)

紗奈
(胸が…苦しいよ……)

涙で視界がぼやける…。

カナト
とりあえず、今はゆっくり休んで…

紗奈
……うん…

カナトさんはそのまま部屋から出ていってしまった。

涙がぽろぽろとこぼれおちる…。

シュウト
おい、紗奈…。そんなに泣くなよ…。俺、女の涙って苦手なんだよな…

シュウト
結果的にお前がいて助かったこともあるし、そんなに気にしなくていーよ

シュウト
ほら、あそこ対パトロール用の結界はってあったからさ。属性無視のお前の力、結構役に立ったって…

紗奈
……

シュウト
町を牛耳ってた悪魔も、お前が大打撃を与えてくれたおかげで、うまく捕まえることができたんだぜ…

シュウト
まあ許容量超えちまったせいか、お前倒れちまって、すげー心配したけどよ…

紗奈
……

 

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